カニの価格高騰が止まらない・・・

最近、「イカが獲れなくなった」「北のほうで南の魚が揚がるようになった」といった話を耳にしますね。

温暖化や海の資源不足から、魚介類の漁獲量減少や生育地域の変動が見られ、市場に出荷される魚の種類にも影響が出ています。

となるともちろん、冬の味覚の王様「カニ」にも影響が見られるわけです。

今回は、カニの価格変動(価格高騰)とその理由、さらには高騰するカニを安く買う秘訣についてお伝えします。

カニが高い…価格高騰の理由は?

卸売市場海産物競り場~不漁で今年のカニは高いらしい

札幌市中央卸売市場水産物部の卸売業者カニグループの担当者に話を伺ったところ・・・

 

現在の価格高騰の理由はただ一つ、

「資源不足(カニがいない)」ということだそうです。

漁獲量が大幅に減ってきているのがカニ価格高騰の原因なのだとか

特にタラバガニ。数年前までは日本の主たる輸入国であるロシアからの輸入が減り続けたことにも起因していましたが、とにかく今はどこでも「獲れない」の一言。

原因ははっきりしておらず、温暖化やエサ不足、単純に親ガニが減ったことによる産卵の減少など、様々な要因が考えられるそう。

「理由が分かっていれば対策のしようもありますが、我々も手だてがない」と担当者。

1杯6万円の稚内産タラバガニ;・・・

さらに、最近では各国の食文化の変化も価格高騰に関係しているようです。

アメリカと中国がタラバガニを取り合いしている⁉

カニの中でも人気のタラバガニ。なんと2020年の卸価格は過去最高の推移で、10月時点では過去3年間で最も高い5335円(kg)をマーク(2018年はおよそ4800円強)。

漁獲量の減少も顕著で、一大生産地のロシアやアラスカだけでなく世界的に資源量が減っているとのこと。

なおかつ、あまりタラバガニに食指を伸ばさなかったアメリカで急激に需要が増え、今や一大消費地に。

コロナ禍で家での需要も増えたことも関係があるようです。

さらに近年カニの人気が沸騰している中国も、変わらずカニの需要は増加中。

つまり、ただでさえ少ないタラバガニをこの二大消費地が取り合っており…

かといって日本でも需要は多いので多少無理して高額で輸入する…といったスパイラルからカニの価格が高騰しているというわけです。

ズワイガニ高騰の原因はアメリカの食スタイルの変化⁉

ズワイガニは国内でも鳥取や石川といった名産地がありますが、やはり9割が輸入に頼っています。

ズワイガニはタラバガニほど資源量は減っていませんが、ズワイ価格高騰の理由はアメリカの食生活の変化にあるそう。

これまでアメリカでは外食でズワイガニを消費するケースが大半でしたが、最近ではスーパーマーケットで冷凍のズワイガニが売られるようになり、やはりコロナの影響もあって家庭での消費が急増中。

ロシア、カナダなどで獲れるズワイガニをアメリカが大量買いし、市場に出回らなくなるため価格が上がり、日本が高値で買わざるを得ないというわけです。

輸入に頼らない毛ガニも高騰するの?

毛ガニは北海道で獲れるイメージが強いですが、ベーリング海、オホーツク海、日本海を含む太平洋北部に分布しています。

しかしこちらも漁獲量の減少が顕著で、最大産地のオホーツク海では2018年以降右肩下がりに。

また毛ガニの道内での漁獲はカニかご漁業でのみ認められている上、資源保護のため雌の採捕は全面禁止。

さらにオホーツク海北部と南部で漁獲できる数量の上限(許容漁獲量)も設けられ、2020年はオホーツク海全体で454t(前年比48%減)と、資源確保のための止むを得ない規制も漁獲量減少を後押し。

また輸入の毛ガニも生息地域が同じため、資源が減り価格が高騰しています。

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カニの価格が一番高い時期って?

カニの価格は時期によって推移する

カニは1年の中で価格変動が非常に大きい魚種。種類によって変わりますが、東京都中央卸売市場日報、市場統計情報(月報)、大阪市中央卸売市場水産市況情報などをもとにしたデータから見ていきましょう。

ズワイガニ

10月頃から緩やかに上昇し、1〜2月が最も高くなります。4〜6月頃が最低価格で、2000円(kg)ほどに下がりますが、ピーク時は3000円(kg)ほどに。

タラバガニ

9月頃から上昇し、4月頃がピーク。最安値の8月頃は1000円台(kg)にまで下がりますが、2018年の4月に7000円台(kg)にまで達したこともあります。

毛ガニ

4月が最も価格が下がり、9月から上昇し11月に最高値になります。最安値でも4000円台(kg)、ピークにはその6割高い7000円台(kg)に。

いずれも卸値なので売価はその4割〜7割高と考えて良いでしょう。

価格高騰中のカニを少しでも安く手に入れたいなら、価格推移をチェックして安い時期を狙って買う、もありですね。

安いカニにはどんな“ワケ”があるの?

ネット通販して後悔した激安冷凍ズワイガニ

そんなカニ相場大高騰の中、インターネットや広告などで「激安」のカニが売られていることに疑問を感じませんか?

しかも価格は数年前からさほど変わっていない模様。

カニ自体が高騰しているのに、値上げせずに販売するには、何かワケがあるはず…。

そこで先の水産会社カニ担当者に聞きましたところ・・・

「まず、安いカニは氷がびっしり」の可能性が高いとのこと。

水揚げされてから長期間冷凍され、氷の重さで確かにキロ数は大きいですが、解凍してみるとドリップで旨味が水分と共に流れ出すことに。

また多くの冷凍カニは乾燥や劣化を防ぐ為に薄い氷の膜でコーティング(グレーズ)していますが、このグレーズの分まで重量に含めて表示している場合もあります。

その他、カニの脚のみを販売する「カニ脚セット」の場合、身が入っていない小さな脚を足している場合も。

殻部分の重量が大きいのでキロ数はあるように錯覚しますが、ほとんど身がない細い脚ばかり…なんて残念なことにならないよう気をつけたいですね。

高騰中でも、上手に、美味しいカニを安く買う方法

昨年ネット通販で購入したタラバガニは大当たり!

となると、この高騰期にカニを安く賢く買うコツを知りたいですよね。

そこで、水産会社や漁師から失敗しない秘訣を教えてもらいました。

「何kg」よりも、「何杯か」

漠然と「カニ5kg」と書いてあっても、小さなカニが数匹入っていては殻の重量の比重が大きく、食べられる身はほんの少し…ということも。

殻の分で損しないためにも、できればカニは数が明記してあるものか、5Lサイズ級の大きなものが望ましいようです。

「足し脚」に注意

カニ脚のみの商品を買う場合、カニの体の下の方にある細い脚ばかりが詰められている場合があります。

どこの部位の脚が入っているか明記されたものを選びましょう。

脱皮前後のカニは避ける

カニの脱皮直前は殻の内側に新しい殻ができる「二枚皮」状態になっており、脱皮直後のカニはまだ殻が柔らかく身もスカスカ。

ベストなのは、長い間脱皮をしていない証拠である「フジツボ」が着いた堅ガニ。身がしっかり入って味ものっています。

ネット通販で買うなら直営

ネット通販で買う場合、安全なのは「漁協直営」「自社で船を保持している会社」「大手の水産会社直営」といった団体が運営しているサイト。

もちろんそれ以外にも良心的な業者はたくさんありますが、なるべく商品についての情報量が多く、部位や数、サイズなどを詳細に明記した売り手を選びましょう。

 

 

まとめ

年々高騰し、コロナの影響で市場価値も上がっているカニ。高級割烹に卸すような一級品を安く買うことは難しいものの、一般家庭で食べる分には問題のないカニをネットでお得に購入することはまだまだ可能です。

そのためには業者選びと審美眼が大切なので、この記事をぜひ参考にしてみては。

気軽にカニを産地に食べに行くこともままならない昨今、せめて年末年始には美味しいカニを囲んで身近な人と過ごしてくださいね。

 

 

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